ねこさんの旅日記

旅が好き。パンが好き。猫が好き。ビギナーでマイナーな旅と懸賞と株日記です。

茶寮惠庵 「第一回みどりの茶会」

「第一回みどりの茶会」
2022.11.27 日曜日
グランドプリンスホテル新高輪 日本庭園内 茶寮惠庵
 
社会人になって、初お茶会かも!
 
今年父が亡くなってから、
現実逃避のように再開した茶道(裏千家)。
心を落ち着かせる…どころではなく…記憶喪失か、夢だったのかな?と思うくらい
キレイに消え去った、学生茶道の記憶。
ふくさの扱い…歩き方…などなどすーっかり忘れて、ワタワタしながらイチからスタート。心新たに楽しくお稽古に通っています。

今回のお茶会は、
私が通っている裏千家道教室の春山宗藤先生と、
鷺沼で茶道教室を主宰されている島津宗孝先生の
お二人で企画、御亭主をお務めになられた会です。
先生方の御友人を偲ぶお茶会ということで、
春山先生がご用意されたお茶会用のお道具は、ご友人のお名前や干支、イメージに添って選ばれたもの。
実は…お茶会を目前とした数日前のお稽古後にお道具の選定を拝見させていただきましたが、
御友人への想いをお客様と共有する場を作るため、素晴らしいお道具の中から、じっくり選ばれている姿が印象的でした。

さてお茶会にむけて‥心機一転!
ついでに着物も仕立てちゃおう!という、迷走した大人っぷりですが。
着物、帯、帯締め、帯上げセットでベトナム仕立て、というビギナーセットからスタートです。
まんまと家紋を間違えて、他家の家紋で仕上がった、薄緑の色無地紋付。
年相応で良かろう、と自分的には満足な仕上がりですが。
仙台の叔母には「温泉街の女将」と評された、ベテラン職業婦人感を醸し出しています。
 
おまけに数日前に、おかっぱ、真っ黒に!とカットと白髪染めをオーダー。
たけのこ派なのに「闇落ちしたきのこの山」の髪型でのぞむお茶会。
自撮りしても初々しさが全くありません。
秋晴れの中、闇落ちきのこ女将が向かった、茶寮恵庵。
趣を異にした茶室が6席があり、
まず【曙の間】の点心席から案内されました。
二十畳のお部屋の床の間には「恵庵」のお軸。
趣のあるお部屋でいただくお食事は大変美しく、美味しかったです。



薄茶席は2席。
【花の間】は春山先生のお席。
犬山市にある国宝『如庵』をなぞらえた個室で、有楽窓、籠目網代の光天井が特徴的だそうです。
にじって‥入った席は思ったより明るくお道具が良く見えました。
小鳥の香合や南瓜のお釜が可愛らしい。お茶碗も素敵すぎる。
紅葉をあしらった最中の中には秋の彩り豊かなお干菓子がつまっていてとても可愛らしかったです。
そして、もちろんお茶が美味しい。
参加されたお客様方と先生のお話も弾み、とても和やかで楽しいひとときでした。
【月の間】は島津先生のお席。
京都市にある表千家の『残月亭』を参考に作られたお部屋だそうです。
10畳のお席なのでゆったりと過ごすことができました。
島津先生も明るく、素敵な方で午前中のお子さんたちのお席の様子や茶道教室のこと、お道具のことなどいろいろお話してくださり、こちらも笑いの絶えない、楽しい時間となりました。
主菓子は、御友人をイメージしてオーダーされたという、緑が印象的なお菓子。上品な味わいでとても美味しかったです!

毎日、時間や売上等々に追われて先へ先へと焦って進むことが多い日々ですが、
草履で牛歩の如くゆっくり歩み、紅葉や景色を眺めながらゆっくりお茶をいただく時間。
御友人を偲びながら、招くお客様へ誠心誠意で接するおもてなしの心が存分に感じられる、素敵なお茶会でした。
お茶会、緊張したけど…楽しかった!