ねこさんの旅日記

旅が好き。パンが好き。猫が好き。ビギナーでマイナーな旅と懸賞と株日記です。

阪急交通社主催「天童さくらんぼ農業体験ツアー」に参加してみた(2019年6月)

f:id:kanechan_japan:20200517230332j:plain

阪急交通社
「天童さくらんぼ農業体験ツアー」
(ツアー代金:29,900円)

りんごも好きだけどさくらんぼも好きよ。
と、また山形に行ってきました。
1年に2回は行ってるな、、、山形。

f:id:kanechan_japan:20200517230405j:plain



このツアーは天童市観光果樹園連絡協議会主催の
農業体験プログラムを組み込んだ
阪急交通社催行のツアーです。
近年、果樹園の労働力不足・後継者不足が深刻化。
農林水産省農山漁村振興交付金(農泊推進対策)」
の一環として
農繁期の人手不足の解消を目的に
首都圏の観光客を呼び込み農業体験をするという
農観連携の取り組みの一つで
天童市観光果樹園連絡協議会が企画したものです。

f:id:kanechan_japan:20200517230332j:plain

6月の生食用さくらんぼは「佐藤錦」がメイン。 7月の生食用さくらんぼは「紅秀峰」がメイン。 写真は紅秀峰。葉摘みをして太陽をもっと浴びてもらって 真っ赤に熟すのを待ちます。



昨年、さくらんぼの時期にモニターツアーを催行したところ
大変好評でツアーはキャンセル待ちになるほど。
秋にはラ・フランス収穫体験ツアーも催行され、私も参加。
それがすごくすごくすごーーーーーく楽しかったのです。
そんな私と同じ気持ちの方も多かったのか。
今回のさくらんぼツアーも20名参加の中でも
リピーターがちらほら。
今回も初回日程はキャンセル待ちが出たとか!
早めに申し込んでいてよかった。

f:id:kanechan_japan:20200517230645j:plain

名前もかわいいさくらんぼ 「紅てまり」 ・ 山形県立園芸試験場において 「ビック」と「佐藤錦」を 交配育成した大粒品種です。



さて農業体験ツアーのスケジュールは
1日目:東京ー天童まで山形新幹線で移動。
2日目:果樹園へ派遣され8時間の農作業
3日目:果樹園へ派遣され8時間の農作業
4日目:フリータイム(フリーで観光など)
5日目:果樹園へ派遣され8時間の農作業
6日目:果樹園へ派遣され3時間の農作業・帰京
となります。
宿泊は「ホテルビューくろだ」というホテルで
朝食・夕食付き。
昼食は果樹園でお弁当が支給されます。

f:id:kanechan_japan:20200517230718j:plain

月山錦 がっさんにしき ・ 中国で育成された品種で 大粒の黄色いさくらんぼ。 果肉はかためで日持ちが良く、甘みも強いそうです。 赤いさくらんぼと セットにして販売すると 色味がよく 贈答用に人気だとか。



私は昨年のラ・フランスツアーと同じ果樹園の
「高柳果樹園」(山形県天童市大字干布226)に派遣されました。

話はそれますが
私は極度の人見知り&緊張体質。


すぐには心を開かないタイプで
学生時代、サークルの同期に
「かねちゃんはどうして私に心を開いてくれないの!」
と謎の号泣をされたほど。
しかし、一旦信頼してしまうと
かなり重たく図々しくズカズカと心にも家にも
上がり込んでしまう性質なので注意ですYO。


高柳果樹園さんとは昨年のツアー以来、
図々しくも親戚宅のようなお付き合いになってます(笑)
果樹園の奥様も頻繁にLINEしてるしな、、、。
今回のさくらんぼツアーでは高柳果樹園に
私ともう一名派遣されましたが、
もう一名の方には
「えっと、、、かなり入り込みますね」と
言われてしまった、、、。
すみません、図々しくて。

f:id:kanechan_japan:20200517230752j:plain

ナポレオン NAPOLEON ・ ヨーロッパで古くから栽培されている品種。 佐藤錦の受粉樹として 植えているそうです。 主に加工用として収穫。 シロップ漬けなどにするそうです。 ・ 加工用収穫時に少し食べましたが、 果肉は厚く、食感も硬めで好み! 木の上になっている 真っ赤なナポレオンは プリプリ食感で 程よく甘く美味しかったです。



さくらんぼの農作業は予想以上に
天候と時間との勝負。
太陽を浴び、日に日に赤くなるさくらんぼを
傷まないように一つ一つ丁寧に、急いで手で摘み取る。
ビニールハウス内は猛暑!
そして木の上部に赤いさくらんぼが多くなっているので
高い脚立に登って太陽をガンガンに浴びながらの収穫。
汗、びっしょりです。
雨の予報が出れば、降る前に
露地物(ビニールハウスの外)の
加工用さくらんぼを急いで摘み取らなければならない。
(雨があたると、さくらんぼの皮が破れて出荷できずに廃棄!)

f:id:kanechan_japan:20200517230822j:plain

正光錦 せいこうにしき ・ 「香夏錦」の自然交雑実生。 小ぶりのかわいいさくらんぼでした。 酸味は弱く、甘みがしっかり感じられ、果肉はやわらかめだそうです



午前中に急いで収穫した佐藤錦
並行して地元の女性のパートさん達が
一つ一つ丁寧に選定・パック詰めしてすぐに出荷。
次の日には宅配便で首都圏に着くそうです。
とにかくさくらんぼは収穫してからの鮮度が命!
さくらんぼ収穫と並行して、
7月収穫分の木の葉摘みや
ぶどう棚のジベレリン浸透処理もしなければならない。
観光果樹園なので、オーナーの奥様は
観光客の接客と販売所での販売も。
やることが多すぎる!!
そして人手は足りない。

でも自然相手のお仕事だからか、地域性なのか、
働いている方はギスギスしていなくて
皆、優しいし明るいし楽しい。
一緒に働かせていただいて
色々と教えていただき、本当に楽しい1週間でした。
フリータイムの日も結局観光せずに
お手伝いに行ってしまった(笑)
一緒に派遣された方も最後は
随分ずうずうしくなっていました(笑)
「もっと作業したいねー」とも。

今ではスーパーでさくらんぼを見ると
「夏が来たなー」と
優雅な気分になっていましたが。
実際に作業してみると
とても天候と時間に追われる大変な農作物でした。
「お天道様の恵み」と「農園の方の努力」の結晶。
そして美しくないと売れない
「日本人の美意識」が色濃く反映された農作物。
労働力不足を懸念して現在では
収穫しやすい低樹高での収穫も導入される果樹園もあり、
農業試験場ではAIを駆使した機械摘み取りも検討されていますが、
なかなか難しい現場と作業内容。
さくらんぼ生産の将来が若干不安になりましたが
農泊事業に関連づけてでも
少しでも消費者が生産者に目を向けて興味を抱き、
この食文化が継続できるような仕組みができれば、と思います。
そんな大義名分関係なしに。
すごく楽しかった!
また参加しようっと。