Tarte-1グランプリ/第8回 スイーツコンテスト (2019.11.8) グランプリ「琉球紅茶のタルト ~Hirami lemon Tea~」
*************
2019.11.8
TARTE-1 Grand Prix
『Tarte-1グランプリ/第8回 スイーツコンテスト』
・主催:協同組合全日本洋菓子工業会
(世界洋菓子・パン連盟日本本部)
・日程:2019年11月8日
・会場:日本菓子専門学校(東京・上野毛)
**************
◇グランプリ
・作品名:「琉球紅茶のタルト ~Hirami lemon Tea~」
・出品者:菅原 稜平(すがわら りょうへい)
・所属:ルネッサンスリゾートオキナワ
(沖縄県国頭郡恩納村山田3425-2)
***************
・作品説明:
「全国的に知られていない“琉球紅茶”を使用したタルト。
有機栽培され、風味豊かで沖縄特有の味わいを持つ
琉球紅茶を、クレームダマンドやガナッシュに使用し、
紅茶に合う酸味のある果物として
沖縄を代表する“シークヮーサー”を合わせた。
レモンティーをイメージして、
お客様が軽くサッパリと食べられるよう心がけ、
沖縄の太陽を浴びて育つシークヮーサーを表現した。」
****************
・プレゼンテーション:
「琉球紅茶という沖縄の紅茶と、
沖縄を代表する果実のシークヮーサーを使ったタルトです。
シークヮーサーは和名で“ヒラミレモン(平実檸檬)”
というので、サブタイトルにHirami lemon Tea、
レモンティーをイメージしたタイトルにしました。
琉球紅茶はまだあまり知られていないのですが、
キーマンやウバ、ダージリンといった
世界三大紅茶に続く第4の紅茶として注目されつつあります。
沖縄県の金城というところにある茶畑の農家さんが
丹精込めて作ったこの紅茶は、
渋みが少なく後味がすっきりしているのが特徴です。
またメインの素材であるシークヮーサーは、
大宜味村で採れた実をひとつひとつ手で絞ったものを
使用しました。
沖縄では焼き魚やサラダ、泡盛に入れたりして
非常に日常の食生活に馴染みがあるので、
これをタルトにしたいと思いました。
タルトリングではなく普通のタルト型にしたのは、
粉糖をふることで、沖縄の強い日差しを受けて育った
シークヮーサーが実る様子と、
それと同時にシークヮーサーは白い花を咲かせますので
その様子も表現しました。
見た目はできるだけオペレーションを考え、
シンプルにしています。
シークヮーサーと琉球紅茶を知ってもらって
沖縄の魅力を発信し、
沖縄を盛り上げていきたいと思います。」
***************
<作品構成>
◇「ナパージュ・シークヮーサー」
◇「ムース・オ・ショコラ琉球紅茶」
◇「クレーム・オ・ブール」
→シークヮーサー果汁とバターを使ったクリーム。
◇「ガナッシュ琉球紅茶」
→生クリームに琉球紅茶を入れて煮だした紅茶液に
ショコラ・ノワールを入れる。
◇「コンフィチュール・シークヮーサー」
→シークヮーサー果汁にカルダモンを入れる。
◇「クレームダマンド琉球紅茶」
→琉球紅茶を炒り、ミルミキサーで粉末化した
茶葉を加えたクレームダマンド。
◇「パート・シュクレ」
→雪塩を加える。
*************
◇菅原さんへインタビュー
Q.食材について教えてください。
A.使用した琉球紅茶は、
恩納村金城の茶畑で収穫されたもの。
実は沖縄はインド(アッサム地域)とほぼ同じ緯度にあり、気候や紫外線量など紅茶栽培に向いている地域です。
使用方法については、琉球紅茶葉を炒って
ミルミキサーで挽くことで香りを出す工夫をしています。
この紅茶粉末は、クレーム・ダマンド琉球紅茶生地に
使用しています。
また同じ琉球紅茶葉を挽かずに煮だした紅茶液は、
ガナッシュに使用。
それぞれ特徴がでるように紅茶の使い方を
偏らないようにしました。
またパート・シュクレには沖縄の名産品である雪塩を
使っています。
Q.タルトと合わせるとしたらどのような飲み物?
A.ホテルのラウンジで、琉球紅茶と一緒に
召し上がって頂きたいです。
(1988年7月8日に開業し、2018年7月8日に開業30周年を
迎えたルネッサンスリゾートオキナワは
現在改装工事のため、2019年11月1日~2020年2月29日まで全館営業休止期間とし、2020年3月1日に新装オープン予定。
改装後のラウンジでぜひ琉球紅茶と一緒にいただきたい!)
Q.今後の抱負は?
A.今回の大会やタルトに限らず、色々な菓子について
勉強し、食材や味を追求していきたいです。
***********
<実食感想>
柑橘の断面をイメージさせる爽やかな見た目に
シークヮーサーの果皮を仕上げに削ってかけた
シンプルな外観ですが、タルト生地の存在感は抜群。
上部の「ムース・オ・ショコラ琉球紅茶」、
「クレーム・オ・ブール」で爽やかなレモンティーを
パッと想起させ、濃厚な「ガナッシュ琉球紅茶」と
「クレームダマンド琉球紅茶」で紅茶の香りと
ふくらみを加え、全体的な味のバランスが良かったです。
長年、生産性におびえながら過ごしてきた私ですので(笑)
生産性・オペレーション・市場性・販売方法に
ついつい目がいってしまう癖がありますが、
引き算されたシンプルな素材の組み合わせと、
ひとつの素材の良さを何通りも引き出す工夫、
それらの素材が相乗効果で生み出す
全体的な味のバランスの良さで
「また食べたい!」と思う作品でした。
「シークヮーサー」という
沖縄をすぐに想起するメジャーな素材と、
「琉球紅茶」という
全国的にはまだ知られていない素材の組み合わせは、
初見の消費者にとっても
味への安心感と好奇心をそそる内容だと思います。
実際、私は琉球紅茶の茶畑を撮ってみたくなりました(笑)
こうして日本全国のまだ見ぬいろいろな食材を、
お菓子を通じて知ることができたら、絶対楽しい!
ホテルの改装後、ラウンジで琉球紅茶と共に
味わえる日が楽しみです!
沖縄に行きたい‥。
#tarte #tarte1grandprix #tarte1GP #contest #sweetscontest
#tartesucre #Japan #タルトワングランプリ
#タルトワングランプリ2019 #タルト #スイーツコンテスト #タルトシュクレ
#Tarte1グランプリ #全日本洋菓子工業会
#グランプリ #琉球紅茶のタルト
#菅原稜平 #ルネッサンスリゾートオキナワ